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2013年10月 5日 (土)

「戦争と平和展」で買った本を読み終えて~松本市博物館 2013.8.14

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 8月14日(水)松本市立博物館で開催されていた「戦争と平和展~特攻兵が飛び立つとき 松本から知覧へ」立ち寄った。「松本から知覧へ」という文字が眼に留まった。「なぜ松本からなのだろう?」と疑問と興味が生じた。観てみようと松本市立博物館に入館した。

  館内の展示を観ながら徐々に、なぜ「松本から知覧へ」ということを理解した。当時、陸軍松本飛行場があった。九州からの特攻に先立ち、各地から特攻機が機体整備の為に飛来した。松本の町中、浅間温泉等で特攻隊員が滞在していた事実を初めて知った。

  上原良司さんの名は以前から存じ上げていた。かつて、「特攻」に関しての本を集中的に読んだ時にその方の名を知った。ただ、「松本から知覧へ」という疑問の解明だけがその博物館へ足を運ばせたのだが、展示を見てその方が長野県北安曇郡生まれであることを思い出した。

  館内で買った「新版 有明山に日かげさし」(平成19年8月23日発行/新版 平成25年2月1日発行)を読んだ。その本は長野県豊科高校JRC福祉クラブの生徒たちが「上原良司の遺した思い」としてまとめ上げたものだ。じっくりと読ませていただいた。写真、文、インタビユーで、「祖国を愛し自由を求めた」上原良司さんの実像、また和やかな家族像が浮かび上がった実に力作であった。その本を紡ぎだした生徒たちの想いに感銘を受けた。

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  館内で買った「上原良司と特攻隊」のリフレットのページを繰った。印象深い写真が掲載されていた。軍医として出征していた父親に送るために写した兄弟姉妹の写真だ。兄弟姉妹は手書きの文字で書かれた紙を掲げている。

  左は「父」「サン」「頑」「張」「レ!!」、右は「大学生」「予科生?」「中学生」「女学生」「小学生」と。笑みを浮かべた兄弟姉妹のすてきな写真だ。中央は上原良司さんだ。だが、その後、戦争で兄弟三人は戦死した。

  上原良司さんは、昭和20年5月11日午前9時頃、沖縄本島西北方面海域にて、「特攻」で戦死した。享年22歳だった。
  「出撃の 朝の楽しき一服は わがたらちねの 賜りしものなり」(上原良司)
  母からもらった煙草の最後の一本を吸い、空き箱の裏にこの歌を詠みしるした。死後、母親のもとにこの空き箱は届けられた。
 

  幸せな家族の日々を一瞬にして崩壊させてしまう戦争とは何なのだろう?平和とは何なのだろう?とその夏の日にあらためて考えた。「特攻」が行われたことは歴史的事実である。特攻隊員の書き残した歌や書、また写真に映る姿を観ていると胸がつまり、網膜の奥底が潤んだ。彼らの「生」と「死」は、われわれの「生」に間違いなく繋がっている。

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