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2013年4月 6日 (土)

雨の日に、特別展「當麻寺」へ出かけて~奈良国立博物館

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  4月6日(土)、奈良は雨模様だった。午前、診療所と歯医者のはしごをしたのちに、午後、電車を利用して奈良国立博物館まで足を伸ばした。特別展 當麻曼荼羅完成1250年記念「當麻寺(たいまでら)~極楽浄土へのあこがれ~」を観覧した。

  この二三日、また今朝も、新聞でその展覧会の記事が掲載されていた。幾度も「當麻寺」の文字が脳裏に刻まれた。5月頃に行こうと心に決めていたが、今日は雨でもあるし絶対的な予定もない。よし!初日に出かけようと思い立った。

  當麻寺は、奈良県葛城市、二上山(にじょうさん)の麓に位置する寺だ。1,300年以上の歴史を持つ古刹で、「中将姫伝説」ゆかりの地でもある。當麻寺のご本尊は仏像ではなく、約4m四方の巨大な掛け軸「綴織當麻曼荼羅」(つづれおりたいままんだら)だ。そのご本尊が30年ぶりに公開された。

その曼荼羅は、ひとりの高貴な姫、「中将姫」が、極楽往生を願う想いによって織りあわされたものという言い伝えがあり、広く知られ信仰され続けてきた。

  雨にも関わらず、館内は意外と観覧者が多かった。寺社めぐりをした際と同様に、幅広い年代層の男女が観覧していた。當麻寺の信仰の歴史を、飛鳥時代から江戸時代までたどる展覧会だった。ゆっくりゆっくりと観てまわった。

  2カ月近く前の2月17日(日)に當麻寺を訪れた。「実にやわらかさを感じさせる寺」という印象を抱いた。本堂に鎮座している「中将姫坐像」に強烈な想いを奪われた。59年生きてきてその「坐像」に初めて巡り合った。この展覧会へ行こうと思い立った一番のお目当ては、「中将姫坐像」に、ふたたびお会いしたいという想いだった。

  その「坐像」の展示室へ近づいた。少し、胸が高鳴った。これはいったい何なのか? 現実の「女人」ではなく、「坐像」でしかないのにと思いながら、愛おしきその姿に正対した。黙って手を合わせた。

 顔を挙げて、そのお顔を眺めた。微笑みながら、少し開いた口元から白い歯のようなものが見える。そのお姿は清廉で艶やかである。自分自身の邪念が見透かされるような思いにかられる。

Img_3534_640x480 奈良国立博物館で買った「中将姫坐像」 post card

  「中将姫坐像」が展示されている室で、そのお姿を見守っていた。「阿弥陀三尊像」と「二十五菩薩像」一群が展示されていた。「二十五菩薩像」は実に楽しそうに踊り、さまざまな姿をしていた。いまだかつて、これほど楽しさを表現した仏像を見たことがなかった。大好きになった。

  日頃、「中将姫坐像」は本堂に、「二十五菩薩像」は奥院に祀られている。双方が会う機会などない。この展示室で、もしかしたら初めて出会ったのだろうか。「中将姫坐像」のやさしい微笑み、「二十五菩薩像」の楽しそうなダンスする姿で、心地よさが漂うその展示室は素敵な空間だった。

Img_3535_640x480 奈良国立博物館で買った「二十五菩薩像」 post card

  国宝「綴織當麻曼荼羅」を観た。1,250年前、奈良時代の終わり頃に、當麻寺本堂に安置されたもので、緻密な技術が駆使された4m四方の巨大な綴れ織りだ。世界的に見ても稀であるという。その前に立った。色あせてはっきりとした絵柄は見えにくい。その曼荼羅は、書いた絵ではなく、織った「綴れ織り」(タペストリー)だ。千年余りも存在して、信仰の対象として祀られている、その凄さを感じた。

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  展覧会場で、特別展「當麻寺」の図録を買った。350ページの分厚いもので、定価は,2,300円だった。展示品の図録、解説、當麻寺の歴史、各論が掲載された貴重な図録だ。

  展示物を一通り観たあとで、今一度、「中将姫坐像」の展示室へと戻り、名残惜しくもご挨拶をして別れた。

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  奈良国立博物館を出て、近鉄奈良駅前の食事処で遅い昼食をとった。安価な定食を食べてレジで代金を支払おうと思うと、眼前に、ほかでは読めない奈良の魅力を探るカルチャーマガジン「月間大和路 ならら」の冊子があった。定価400円、特集は、「中将姫伝説を訪ねて」だった。迷わず、またも買ってしまった。

  特別展「當麻寺」へと出かけた夜、激しい雨音を聞きながら、今日買った図録のページを繰っていた。今一度、「當麻寺」へと出かけたい!という気持が湧いた。

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