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2009年7月11日 (土)

Cinema 「浪漫者たち」を観て

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 7/11(土)朝、大阪市内へ所要のため出かけた。その所要を済ませて、午後、大阪市西区・九条にある「シネ・ヌーヴォ」で、映画「浪漫者たち」を観た。

 私は、「シネ・ヌーヴォ」という映画館が大好きだ。こじんまりとして芝居小屋のような雰囲気がある。商業的映画館では取り上げられない価値ある作品を数多く上映し続けている稀有な映画館だ。

 「浪漫者たち」という映画を観たいと思ったのは、ポスターに掲載されていた「青春紀行」「三輪山」「ゲーテ」「大和」「日本浪漫派」という言葉だった。特に「日本浪漫派」という言葉は、少数の人々しか知らない。それが、なぜ今?という素朴な疑問が、よりいっそう興味を抱かせた。

 日本的なものに憧れを抱く、俳優である一人の若者が「やまと」「三輪」を旅して、昭和初期の文学運動「日本浪漫派」、大和・桜井で生まれ育った文学者・保田與重郎(やすだ よじゅろう)を知り、最後に、くじけない「浪漫者たち」の魂を独白する。「浪漫者」は、「青春のさまよい人」なのだろう。

 三輪山、大神神社、桧原神社、狭井神社など、やまとまほろばの風景が、映像として、たおやかに美しく描かれている。日本的象徴として、「能」「謡曲」「茶道」が作品の中にちりばめられている。 「日頃使わない“まほろば”という言葉が頭に浮かび、自分が日本人であることを内面から認識させられる。これがわれわれの原風景なのだと。」と、かつて著名な文部官僚であった寺脇 研 氏(京都造形芸大教授・映画評論家)が、映画のプログラムの中に記していた。

 文学者・保田與重郎は、戦前・戦中の言動に対して、戦後、「国粋主義者」「戦争の賛美者」と位置づけられ封印された。戦後のその評価がほんとうに正当なものであるのだろうか? この映画の中では、保田與重郎は肯定的にとらえている。

 「三輪山の懐を母の胎内として育った私は、その霊気と保田與重郎氏の言霊の妖気とが渦巻く潮の中で、・・・・・・ 張り裂けそうな青春であった。今、このような映画が生まれたのには驚いた!多くの示唆に富む映画だ。」と奈良・桜井で育った舞踏集団「大駱駝艦」を主宰する麿赤児(舞踏家・俳優)は一文を寄せている。作家・三島由紀夫を追慕した田中千世子監督の渾身の共感を抱く作品だった。

「浪漫者たち」公式サイト

「大和桜井フィルムコミッション」公式サイト

「シネ・ヌーヴォ」公式サイ

「大駱駝艦」公式サイト

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