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2009年3月 8日 (日)

Books 「誰も“戦後”を覚えていない」(昭和30年代篇)

Img 著者:鴨下信一/発行:文春文庫(2008.12)/定価:750円+税/P.241

【コンテンツ】 昭和30年代はなんてこんなに懐かしいのだろう/この幸せを手放せない/「清張」も「風太郎」も必要だった/巨匠の映画でこの時代の生活をさぐろう/こんなにBC級映画ばかり見ていた/音楽は時代の変化そのものだった/その時、テレビは何をしていたか/ほか

「まずは“小さい幸せ”が大事な時代だった」

 わが国の絶好調な時代であった昭和30年代、見方を変えれば、現在へと繋がる大きな転換点だったのかもしれない。私は昭和28年(1953年)生まれである。昭和30年代の終わりは小学校5年生だった。昭和30年代という時代は、私の子ども時代だった。まだ、戦後という空気が漂い、その頃の写真を見るとまだ貧しさが写しだされている。それは、物質的な貧しさであって、精神的なものではないが。子どもながら自宅の生活が変わってきたのをはっきりと覚えている。今までなかった「テレビ」という代物が突然わが家に鎮座するようになった。新聞のテレビ番組は空白だらけだった。番組が放映されていない時は、「テレビ」画面は、「テストパターン」という静止した映像がが表示されていた。

 「所得倍増」「経済成長」という言葉がその当時のキーワードだったと大人になった時に知った。「幸せ」が「物」を手に入れることだという神話のはじまりだったのだろう。その後、「物」を得る為に、人々は必死で働いてきた。そして、今、「物」は充足している。その当時のゆめは実現された。本来ならばすべての者たちが「幸せ感」を抱いても不思議ではない。しかし、そうでもないらしい。ほんとうの「ゆたかさ」「しあわせ」とは一体何なのだろう?

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