嗚呼!わが若き日の憧れであった。古臭い人間なのだろう。かつての旧制松本高校、その継承大学としての信州大学に憧れを抱いていた。ただ憧れを抱くだけで、努力を怠り今に至る。ただ、今も憧れは心の中で抱き続けている。だからこそ、「あがたの森」、その地を訪れた。
松本城から徒歩で20分ほど歩いた。旧制松本高校跡地の「あがたの森」へたどり着く。もうすでに夕暮れ時だった。若かりし頃に、旧制高校の雰囲気に憧れた。一番は旧制松本高校だった。信州大学へ進学したいと想いを抱いていた。
第二番目は第四高等学校の系譜の金沢大学だった。想いだけで努力を怠った。いや想いほどには自分自身の能力はなかった事実がある。あれから、幾星霜、己の能力、努力の無さを認識しながらも、愚かにも今もなお憧れ続けている。笑止千万と言うことしかない。
木々の中に旧制松本高校跡地の碑があった。「われらの青春ここにありき」。わが憧れの地に立ち、他者がなんと言おうと、外見は変われども今もなお、あの憧れを抱いた日々と、それほど変わっていない55歳の自分自身がそこにいた。
11/23(日)、紀伊田辺・天神崎の海岸で「潜水隊」に出会った。「潜水」を今流に言えば「スキューバダイビング」というのだろう。そのカタカナ語はかっこよすぎる。やはり「潜水」だ。何人か集まれば、「隊」になる。天神崎で出会ったのは、私のとっては、まさに「潜水隊」だった。外見はカラフルでかっこよくもなかったのだろうが、海から上がり重い酸素ボンベを担ぎ、黒いウエットスーツのまま歩む姿は、人から見れば滑稽な姿なのかもしれないが、少なくとも私はそうは思わない。
「かっこ悪いことは、なんてかっこいいのだろう!」 昔、昔のあるフォークシンガーの言葉だ。逆説的な美学なのだ。彼らは若者ではない。中高年の男女である。「潜水隊」、その後姿に彼らの生きている想いを感じた。天神崎で出会った無名の「潜水隊」に讃歌を捧げたい。
「かんぽの宿紀伊田辺」へ立ち寄った。目的は温泉だった。館内に入ると、すでにサンタクロースがいてクリスマスモードだった。日帰りプラン700円を支払って5Fの大浴場へエレベーターを利用して登った。
5Fでエレベーターを降りると眼下に海が広がっていた。大浴場はあちらという案内板に沿って行くと、窓越しに海がより大きく見えた。浴室からの眺めも抜群で、青空の下に露天風呂があった。いい湯だった。浴室を写真に写そうと思ったのだが、幾人もの人がいたので、羞恥心から抑制した。残念であった。
「かんぽの宿 紀伊田辺」Webサイト
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