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2008年9月14日 (日)

「王将」を覗き込む人々

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 大阪・通天閣の下には、かの有名な明治・大正時代の将棋指し、「阪田三吉」のl顕彰碑がある。その碑文に、「翁によって大阪人の土根性の偉大さをしらしめたる功績は私たちの追慕してやまなざるところここ由縁のち通天閣下にこれを顕彰する。」と刻まれている。

 阪田三吉は将棋に人生を賭けた。困窮の果てに妻、小春(コユウ)は先立った。その臨終の折に、「お父ちゃん、あんたは将棋が命や。どんなことがあっても、アホな将棋は指しなはんなや。」と三吉に告げたという。

 近くの「ジャンジャン横丁」に「王将」という将棋クラブがある。その日も外から窓越しに食ういるように見続けている人々がいた。私たちは、彼らほどに何かに無言で食い入るように見る対象があるだろうか?その一瞬に、彼らにとって将棋とは何のだろう?

 「アホな手は打ってはならないのだ」。「勝負」が命であったとしても、そこで「アホな手」を用いて勝つこと自体に意味はないのだ。阪田三吉は、妻の言葉通り、「アホな将棋は指さなかった」。だからこそ、今もその名は王将・阪田三吉として生き続けている。

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