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2008年8月30日 (土)

「人さま」を思いやる心とは

 今日は、家にいてさまざまな書類整理をしている。はかどらなくて、休暇であるはずが疲れを感じてしまう。再度読みたい新聞の記事は部屋の片隅に雑然と積んでいる。8/18(月)朝日新聞朝刊、石牟礼道子さん(81)の「夏に語る~人さま思いやる心 取り戻して 水俣が背負った 近代化の罪」という記事を、休憩がてら読み直した。石牟礼道子さんは「苦海浄土~わが水俣病」を1969年に発表された作家であると同時に行動者だ。

 その記事の中で、「日本の近代化はペリーの黒船が来て始まりました。近代化とは新しいことがいいとされ、日本の古い慣習をすべて捨て去ることでした。人情を忘れて、地縁血縁のきずなを捨てて。それを取り戻さないことには、日本は自滅するような気がします」と。また、「人さまを大切にする。隣人を大事にする。ゆきずりの人であっても縁を感じて大事にする。それが地方や村でもなくなってきていますね。代わりに博愛主義、人道主義が育てばよかったのでしょうが、育っていません。・・・・悩みを持った人がたくさんいる。人さま方の苦しみをわかる人が増えて欲しい」と述べられていた。

 わが国の近代化・現代化は、経済中心主義に基づいた物質的豊かさを手に入れたが、精神的な心の豊かさは後方に置かれた形で進んだ。「金色夜叉」の小説にある象徴的な言葉のように、「ダイヤモンドに目がくらみ」ながら生活をしてきた中で、われわれは、「人さま」の苦しみを感じ取ることができなくなりつつあるのだろうか。

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