「イングランド8部リーグのクラブを支える人々」への讃歌(1)
季刊「サッカー批評」の特集は「日本サッカーの十戒」だった。特集記事とは別の末尾のグラビヤ記事に惹かれ集中してその記事を読んだ。「LOVE OF THE GAME~イングランド8部リーグのクラブを支える人~英国サッカーの原点」という表題だ。写真・文はクリス・スティール=パーキンス、有名なマグナム・フォトが写真協力をした魅力ある記事だった。
プレミアリーグの華やかさとは程遠い、ロンドンにある「ダルウイッチ・ハムレットFC」(DHFC)は1893年創設のクラブだ。すでに創設100年以上を経ている。イングランド8部リーグに所属している。そのクラブにも、3000人収容のホームスタジアム、そのスタンド上部には洒落たバー、照明付きの人工芝グラウンド、クラブショップ、もちろんクラブハウスもある。日本においても、各クラブは所属リーグより上位リーグを目指し、昇格することを目標とする。DHFCは、今年、現在所属するリーグ加入100周年を迎えた。そのことは100年もの間、昇格を果たすことができなかったということだ。当たり前だがプレミアリーグにそのクラブ名はない。スタジアム収容人数3000人であるが、観客数は概ね300人足らず、入場料収入では運営をまかないきれない。大部分はボランティアで支えられている。
若い有能なプレーヤーは上位クラブへとシーズン中であっても移籍していく。チームが引き分けに終わった試合後、「計り知れない苦労と努力をして創造したというのに、この悲劇的大失敗をどう表現すればいいのだ!この悲惨な怪物をどう描写すればいいのだ!」と詩人シェリ-の一節を引用し、熱烈なサポーターはクラブの公式サイトに寄稿した。サッカーにも文学が香る。
サポーターたちの言葉が掲載されていた。「勝ち負けの問題じゃない。サッカーそのものについて、友人について、アウェイの状況について、そしてこの雰囲気について語っているのだ」「父は子どもである私に酷なことをした。・・・・私は6歳の時に初めて父に連れられてスタジアムに来た。それ以来DHFCのサポーターになってしまったんだ」。著者は最後に結ぶ。「繰り返し失望を味わうにもかかわらず、それでもクラブに愛情を持ち続けるという皮肉を彼らが受け入れているのは、恐らくそれが、世界中すべてのサッカーファンに共通することだからであろう。」と。





















