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2008年2月 9日 (土)

映画館の想い出(2)

 僕たちは祖母から貰ったお菓子を持って映画館に入り映画を見ていた。今という時代ならば鑑賞の妨げになるので許されないが、その当時は、上映中に音を出してお菓子を食べていても誰からも文句を言われなかった。場末の映画館であったため、繁華街で上映された作品を時が少し経ってから上映していた。

 機材が古いのかも知れなかった。時折、映写機が故障して映画が中断したこともあった。まわりの大人たちは映写技師に大きな声で文句を言っていた。そのような時でも、僕たちは静かにお利口さんにして、暗がりの中でじっと待った。なぜなら「無料招待券」で映画館に来ていたからだ。

「駅前シリーズ」「社長シリーズ」「若大将シリーズ」「クレージーシリーズ」「チャンバラ映画」など、特に喜劇をよく見た。森繁久彌 伴淳三郎フランキー堺・三木のり平 の演技を見てみんなで笑い転げた。日常の中で味わえない体験できない「楽しさ」「面白さ」がそこにはあった。いつも映画館から出てきた時はすっきりした気分になっていた。

 夏の日は最高だった。みんなで野球をしたり、公園で遊んだりして汗が出て、その帰り道に映画館に入ると、今で言うようなクーラーはなかったが涼しかった。「動」の時間から「静」の時間へと切り替わりの楽しさもあったのかもしれない。

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