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2007年11月18日 (日)

「天井に朱きいろいで」(2)

若山牧水は「幾山河(いくやまかわ)越えさり行かば 寂しさの はてなむ国ぞ今日も旅行く」と歌った。彼の故郷は宮崎県東臼杵郡東郷村である。中也の友人・高森文夫氏の故郷も同所である。中也は東郷村の高森宅を東京から遠路訪れ、しばしの間逗留した。その時に「藁束の上に横たわる中也の写真」を高森氏が撮影した。埋もれていたその写真が平成173月に発見された。

高森文夫氏は、昭和2年、宮崎県東臼杵郡東郷村から文学を志すために17歳で上京し、昭和11年帰郷するまでの間、中也と親交を結んだ。帰郷してからは実弟、村の人々にも自分自身が詩人であり、中也と親交を結んだことについて一切語ることがなかったという。同氏は平成106月、享年88歳で亡くなられた。平成174月に「若山牧水記念文学館」が開館した。その一室に、故郷で詩人であると告げることもなかった同氏の「詩人・高森文夫展示室」が開設された。

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